いかえもん

蜩ノ記のいかえもんのレビュー・感想・評価

蜩ノ記(2013年製作の映画)
4.0
思ったより点数低いもんなのね。
これぞ日本の時代劇って感じのお話だったと思う。
何のために生き、何のために死ぬのかという武士の信念というものを描いた作品だと思うのだけど、それだけに地味と言えば地味だし、よくわからないという人も多そうな映画ではある。こういう正統派の地味な時代劇への理解は、時代劇初心者にはなかなかハードルは高そうだなぁとも思う。いくら学校で歴史の勉強をしてたとしても、武士のものの考え方とかは習ってないから、ある程度ドラマや小説などでぼんやりとでも知ってないと、なんで?!ってなるか、ふーん…で終わるかなと。
まあでもふーんで終わってもいいとは思うのです。そこから次また時代劇を見ることがあれば、あ、そういやあの映画でもそんなこと言ってたなとかやってたなという記憶があれば、次はもっとすんなりと入っていけるからもっと理解が深まる。そういうもんだろうなと思う。

ある事件を起こしたことで10年後に切腹を命じられ、その10年の間に藩の歴史をまとめた家譜を作ることを命じられた戸田秋谷。切腹が3年後に迫る中、戸田が逃亡せぬよう檀野庄三郎に監視役が命ぜられる。日々を戸田家で過ごす檀野は、次第に戸田という人物に心惹かれていき、彼がなぜ切腹を命ぜられることになったのかその真相を探ろうとする…というお話。
この戸田さんを演じるのが役所広司さん、檀野さんを演じるのが岡田准一くん。

私もあまり時代劇は詳しくないので、どこがどういいとか書きにくいのだけど、潔い生き方、自分にとって大切な人のために覚悟を決める、というのが印象的で、友のためには自分がどうなったとしても、一矢報いるというところが一番ぐっときた。

岡田くんは武道に通じているので、「散り椿」のときもよかったけど、殺陣が見ててきれいだなぁと思う。役所さんの殺陣もかっこよかった。

次は、岡田くんが時代劇にじっくり取り組んでいるこの次の年の作品、大河ドラマ「軍師官兵衛」を見てみようと思う。