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それでも夜は明けるのHCOのレビュー・感想・評価

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)
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心苦しくてスコアをつけることができません。

映画を観たというより人の怖さを見たという感じです。

『奴隷』という言葉を使えば何をしてもいい。
法律で認められているのだからこれは正当な事。

『奴隷』だからいいんだ。
『奴隷』は所有物だ。
と、自分たちの行っている酷い仕打ちを正当化するために必要なのが

『奴隷』

という単語。

きっと自分たちのしていることが酷いことで相手は『人間』だと思っていた人もいるでしょう。

でもこの単語さえ使えば自分がしてることは正しいことだと思えたのでしょう。

そういう世の中を作ったのは人間の弱さであり怖さであると思いました。


きっとこの映画では描けない酷い事も沢山あったのでしょう。
本当に怖いし悲しい事実です。



映画の中で人が木に吊るされている後ろでいつも通りに過ごす大人や、遊ぶ子供達が描かれていました。

現代であれば異常な光景が、あの時代には日常の風景のひとつであるということが伝わってきました。

それだけ悲しい時代があったことを私たちは知る必要があるのだと思います。

好きなところに行き好きなことができる自由がある現代に生きていることは幸せなことなのだと。

そして同じような事を繰り返してはならないと。

ただ、世界を見ればまだまだ平和には程遠い世の中だと思います。

皆が少しでも他人を思いやれる優しい世の中になってほしいです。


最後に

絶望だらけの描写のなかで
ブラピの台詞こそが希望であり
真理だと思いました。
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