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ダラス・バイヤーズクラブの女のレビュー・感想・評価

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
3.5
セックス大好きな主人公ロンが、HIVに感染していて、しかも余命30日とか言われる話。突然の宣告に目を赤くして「なんなのこの医者ーっ」てなる姿にまず心を奪われました。
で、エイズってゲイしかならないんでしょー?自分ストレートだし違うよねーっなんて仲間と言い合いつつも、真面目に感染源調べたら思い当たる節あって「あれかーいっ」て図書館で嘆くシーンが印象的です。

うーん、最初から最後まで、中途半端な知識と噂に翻弄され続けるロン(それだけ謎に包まれていた病なのだけれど)。でも時間がないから必死なんですよね。そして、自分だけじゃなく皆時間がない。ともすれば、正しい治療を見つけて、自分たちでどうにかするしかないよね!と。
そのバイタリティーに圧倒されます。

始めはゲイを全力で差別していたロンと、かわゆいおかまちゃんのビジネスパートナー・レイヨンの抱擁が愛おしい。

さて、作品で主人公の敵になっちゃっているAZTというお薬、日本の方(満屋さん)が見つけたのだそうですね。wikiが教えてくれました爆。
相変わらずHIV完治に繋がる治療法は分かっておらず。実際にHIVと共存して生きている人たちは、この作品を観てどう感じるのかなぁ…。ちなみに発達途上国の貧困層では、知識と治療費の不足から未だに拡大しているHIV。あー我が国も発展国なのに増えているらしいんですが。

私は医療に片足突っ込んで生きてきた人間なので、うーん。考えるものが多いため、単純に「すごーい、ロンかっこいいー」とは思えないお話。
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