性と罪悪感の醜悪さをスパイスにしようと思ったら、かけすぎて元の味無くなっちゃった作品
___
函館の限界みたいな掘建小屋で限界生活を営む家族(認知症だけど性欲が衰えない父と酒浸り母)、それを水商売で支えるしかない池脇千鶴(しかもDV半グレ不倫相手もいる)
そして、かつての事故からPTSDを発症して何もできなくなってしまった綾野剛
それぞれが何かの重荷に苛まれて生きることを強いられ、さらに言えばその中でしか生きられないという皮肉を、どこまでも退廃的に描いている
そんな中でも救いとなる菅田将暉も、結局は暴力に身を任せてしまう
__
酒、タバコ、セックス、暴力…自分のためか、人のためかで違いはあれど、結局僕らは何かに依存して生きていくしかない
逆に言えば、そうすることで僕たちはどこまでも生きている、そんな消極的かつ積極的な生を描いた作品