このレビューはネタバレを含みます
前情報なしで鑑賞
見終えたあとにレビューを読み漁ってみると、多くの人が後半であっと驚く展開！という感想を残しているようなのだが、そういう系の映画を見過ぎたせいで、現代に話が飛んで腰の描写がわざわざ出てきた時点で、オチが読めてしまったため、そこからはひたすらそうなるよなーという思いで鑑賞した
もちろん、「現代においてこんな直接的な差別があるわけが…」という心理をついての構成だとは思うが、なんでもありの映画という土俵の中では、まあさもありなんという感じであった
しかし、ゲットアウトやアスを彷彿とさせる黒人差別の胸糞描写はさすがで、見ていて不快になって消そうとすることも多々あった
そこからアウシュビッツを彷彿とさせるラストの焼却炉の描写に進むとは思うのだが、一方で講演前のヨガの描写での彼女と友人のマイクロアグレッションを見ると、そうした差別はどこにだって潜んでいるということはわかりやすく描かれている
もちろんあの場で焼き殺したことの正当性は認められるべきだが、一方で我々がそれをみてスカッとした！的な感想を抱くのは大間違いである
お父上()の「我々は無数にいる」という言葉の意味を、黒人差別だけの話に矮小化してはいけないなと思う
そうした部分でちょこちょここっちのステレオタイプに殴りかかってくるところがこの映画1番の見どころだと思う
