くりふ

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのくりふのレビュー・感想・評価

3.0
【人生はワンカット】

キネ旬シアターにて。ちょっとだけ心に残る作品でした。

時間を扱う本作、時間と共にすぐ忘れますが、その儚さ含め薄味がよくて、日本でけっこう好まれている?ことも納得です。(当時)昨年9月公開なのに、現時点でまだ、どこかで上映してますよね。

私はさほど没頭しなかったのですが、ここでいう人生って映画だな、と思ったらその切り口からはなかなかの味わいでした。

簡単にタイムリープができる主人公、ちょっと気に入らないことがあるとすぐやり直すわけですが、これって「撮り直し」ですよね。映画の展開がそのまま、テイクを重ねることに繋がっています。

監督が気に入らぬ限り終わらない。この、現実と映画が並ぶメタな感覚がちょっと、面白かったわけです。

ただ、こういうアイデアを見ると考えてしまうのですが、こういう特異な出来事が起こらないと、日常の大切さに気づけないとしたらあまりに空しい。

自分のリア充度を計る物差し映画じゃないかと思ったりします。このジャンル(笑)、けっこう作品あると思いますが、私はあまりピンと来ません。

レイチェル・マクアダムスさんは生々しさがよかった。彼女の出演作は、ビッチ度が高い役ばかり見てきたせいか、けっこうあけすけな性描写もとても自然でした。

<2015.3.2記>
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