鈴木パンナコッタ

寄生獣 完結編の鈴木パンナコッタのレビュー・感想・評価

寄生獣 完結編(2015年製作の映画)
2.6
尺的にダイジェストになるのはやむを得ないとはいえ、それにしても出来が悪い。ミギーがカン高い声で早口だから頭悪そう。ミギーは風変わりで愉快なお友達ではなく冷静な合理主義者で、新一の人間性の変質が肝のはず。それが単なるバディムービーに。
新一が母に刺される場面も、丸2日寝込んでいたのに即立ち上がり、元気いっぱいに泣きわめく不自然さ。後半の人間性を喪失した新一は単なるガラの悪いチンピラで、まともな演技指導もしてないのだろうか。
ゆらゆらするカメラが安っぽくて見てられないし、ムダに大げさな音楽も鬱陶しい。スマホのある時代に改変したのに社会におけるパラサイトの認知もほぼ描写が無い。
筋を追うのに精一杯で抑揚がなく、ロジックの積み重ねが無くイベントを羅列するだけ。あの名作中の名作がこうもダメな映画になるとは。