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20世紀少年 <第1章> 終わりの始まりのTorichockのレビュー・感想・評価

1.6
僕のアイドル、前田敦子主演の"イニシエーション・ラブ"は楽しみなんだけど、監督・堤幸彦という男についてしっかりと考えなければいけないのと、こちとら"チャッピー"やら
"WALL-E"やらの感想も頭でまとめたいし、楽しみな映画が控えているので、語りたいことや考えたいことが山積みなので、堤幸彦作品の悪口を言って憑き物を落としてから、"イニシエーション・ラブ"を観て、気持ちよく6月を迎えようと思い立ち書かせていただきます。

「20世紀少年 第1章〜終わりの始まり〜」
浦沢直樹の人気漫画の実写映画トリロジーの第一弾です。
僕自身、一度マンガを揃えたクチだし、最初は楽しんだ作品ではあったんです。劇場版もすべて映画館で見ました。
しかし、ちゃんと映画を見るようになってから見返し、さらにこの映画に対する様々な観点を知り、無知だった自分を恥じつつも、本作の出来はあまりにも酷く、目も当てられない作品だったということがわかったのは、カナダに行く少し前でした。

そして、映画の出来はもちろんのこと、原作のひどさにも気付き始めてしまったのでありました。

まず、第1章。
一見すれば、キャスティングなどの妙で、豪華な共演と見事な実写化のように見れるかもしれないんです。
でも、単行本まんがをそのまま映画にトレースしただけの作品。言うならば文字通りのただの実写化で、取捨選択はおろか、絵で見せればいいこともいちいちセリフをしっかりそのままトレースしてる。だからもう、ひたすら間伸びしただけのダルい映画なんです。
後半の血の大晦日が始まる頃には、もう飽きが始まってしまっているんです。終わりの始まりとは、よく言ったもんです。
要するに原作に忠実という、あくまで原作ファンの怒りだけは買わぬよう、バカ正直に映像化しただけの、映画的魅力を一切持たない温い作品が、まず第1作目だったわけです。

でもここではまだ、原作に忠実というオブラートのおかげで、浦沢直樹の原作の問題点はまだ浮き彫りになっていないわけです。
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