あしからず

冬冬の夏休みのあしからずのレビュー・感想・評価

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)
4.3
田舎の夏休みという概念の集合体みたい。
叔父さんが電車に乗り遅れ、ラジコンと亀を交換する理想的夏休みから強盗目撃・鳥の死・妊娠騒動などへ転調し、くるっと一回転してまたひと夏の思い出へと収束させる鮮やかさ。
大人の事情に振り回されたり振り回されなかったり、子ども目線の素晴らしさは清水宏作品を彷彿させる。傍観者のようなカメラの距離感も良すぎるけど、このどうしようもないノスタルジー(仰げば尊し…)が日本統治時代の面影と思うと少し苦い。
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