Angeprunelle

冬冬の夏休みのAngeprunelleのレビュー・感想・評価

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)
3.6
残酷さや悲しさや寂しさの中に潜む
ささやかなぬくもりと楽しさ♡

「分かんないけどなんとなーく何かを感じる」
「微妙」な感情。
その積み重ねが心の成長なんだろうな。

夏休みって響き自体がもう既に懐かしい。

大人になると夏の陽射しを目一杯浴びて駆けずり回ったり
草の匂いを感じたり
砂の感触を味わったり
大人同士の嫌な空気を察したり
大人の「〜しちゃダメ」や「〜しなさい」の圧力に
大きな疑問を持ち少しの抵抗を見せたり
得体のしれない何かを感じとったり
そういう「ナチュラル」なものや「初」なものから
徐々に遠ざかってゆく。

やたらスタイリッシュな鉄筋の箱の中で
日の温もりを感じることもなくせかせかと働き
気付けばもう真っ暗なんて大人は数え切れない程にいる。

お昼間の自由時間って凄く贅沢なことよね。
身体にも心にも♡

お天道様が照らしてくれて
雨が傷付いた心に寄り添ってくれたりしてさ。

大人の事情に振り回される子供達。
子供達に時に優しく時に厄介者扱いする大人達。
子供同士の小さなイタズラやイジメ。
子供の頃の胸の嫌なざわめきが蘇ったな。

子供はやっぱりまだちゃーんと解ってないし
けど解ってないようでちゃーんと解ってることもある。
大人よりずっとずっと。

おじさんの佇まいやシルエット、手の癖が
なんか若い頃の加瀬さんによく似てたな。

晴れでも傘をさす寒子。
貴女には温子の方がお似合いだわ♡

助けてくれて寄り添ってくれて
優しく頭撫でてくれてありがとう♬
Angeprunelle

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