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フォックスキャッチャーのayutakaのネタバレレビュー・内容・結末

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画「フォックスキャッチャー」
~大富豪が求めたもの~

「金さえあれば、幸せ」
「お金があっても、幸せになれない」
とか、色々言われるが、結局は
経験しないと実感出来ないのは
間違いない(笑)。

〉〉

この作品、冒頭から刺々しい雰囲気で、
観てるこっちも落ち着かない。

『G.I.ジョー』でスターになったチャニングテイタムが、レスリングで金メダルを共に獲った兄弟の弟をふてぶてしくも巧みに演じる。その兄を『アベンジャーズ』でハルク役だったマーク・ラファロが優しく演じる。
そして、終始そこにいるだけで
不気味な御曹司役のスティーブ・カレル。
この3人が織り成す悲劇。

一番、安定してるのは兄で、
弟、御曹司は、非常に精神が不安定。
この二人、実は心の底で望んでいることは似ていて、そこらが小出しに滑稽に哀しく描かれている。

何か実績をあげても問題は「その後」。
裕福だろうが貧しかろうが、
誰かからの「評価」を求め続ける。
ただひとりの友達の作り方を
知らなくとも。

〉〉

主役3人共、凄い演技。
アカデミー賞ノミネートは
されたが、受賞ならず。
とは言え、この1本で3人の
素晴らしい演技を堪能できるので
劇場鑑賞がオススメ。

題名は、
キツネを捕まえる大富豪の遊び
からきているが、
主人公たちはホントに捕まえたかった
ものを捕まえられたのだろうか?
甚だ疑問だ。

つまりは、傍にひとりでも
自分を受け止めてくれる人が
いるなら、それでいいんだろうね。

周りで落ち着かない人を見ると
そう思うな、改めて。

※公開当時、SNSにて掲載済み
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