菫

クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃんの菫のネタバレレビュー・内容・結末

1.0

このレビューはネタバレを含みます

オリジナルキャラを自分で作って、全く新しい作品としてこの映画の内容をやるなら全然構わない。しょうもないだけで何も問題はない。でも、他人の作ったキャラクターで、原作ありきの劇場版でこんなことは絶対にしてはいけない。
しかも原作者が亡くなってからの製作。ありえない。原作者への冒涜。
ロボとーちゃんはコピーであるとはいえ、オリジナルと全く同じ「野原ひろし」としての今までの人生を自分のものとして持ち、心が何も変わっていないなら、それは体の見た目や機能が異なるだけでひろしその人ではないのか?
そんな存在を家族に蔑ろにさせ、挙げ句の果てに死なせてしまう。
あまりにも最低。ぞっとするほど最低。
キャラクターのクローンを勝手に作って、勝手に殺すことがなぜ罷り通っているのかわからない。
原作へのリスペクトがないどころか、どれだけ踏み躙ってでも話題になればそれでいいと思っていることがひしひしと伝わってくる。
怒りを通り越して胸糞悪い。漫画というコンテンツのファンとして悔しい。
監督や脚本の方々は同じ目に遭えばいい。朝起きて、自分自身のことを昨日の延長の、いつもとなんら変わりない自分だと思っているのに、あなたは実はクローンであり、他にオリジナルがいるからという理由で大切な人たちに裏切られ、人生を失い、そのまま消えてしまえばいい。とすら思った。それほどに腹が立つ。
製作者たちは漫画に救われたことはないのかな?キャラクターの生き方に勇気をもらったことはないのかな?キャラクターを愛したことはないのかな?何より、心を込めてオリジナル作品を作ったことはないのかな?どうして他人の作品のキャラクターをこんなに残酷な形で殺せるんだろう。心を殺して商売してるのか、心を持ってないのか知らないが、とても理解できない。理解するくらいなら死にたい。
この映画が絶賛されている世界に絶望する。自分が映画を作る人間じゃなくて本当によかった。
菫