RyoWatanabe

イコライザーのRyoWatanabeのレビュー・感想・評価

イコライザー(2014年製作の映画)
3.0
 「怒らせてはいけない人を怒らせてしまった」系の映画。「ジョン・ウィック」と同系列の作品だが、本作の主人公ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、より静かで計算高い男だ。
 元CIAの凄腕エージェントでありながら、現在は平凡な日常を送っているマッコール。しかし、身近な人がマフィアの支配に苦しめられているのを見過ごせず、再び戦いの道へと足を踏み入れる。正義のために、圧倒的なスキルで敵を制圧していく姿は痛快そのもの。

●暗闇に溶け込む「眼」
 本作のアクションシーンは、暗闇の中で繰り広げられるのが特徴的だ。黒い肌が闇に溶け込み、唯一浮かび上がるのはマッコールの眼。 彼の眼差しだけが、標的を見定めるように鋭く光る。この演出が、彼の孤独と覚悟を際立たせ、観る者に緊張感を与える。
 デンゼル・ワシントンの演技も素晴らしく、特に「眼の演技」が印象的だ。奥さんに先立たれた男の眼。そこにあるのは、単なる哀しみではなく、どこか「途方に暮れた」ような虚無感。しかし、弱者を見捨てることができないその眼は、次第に「怒れる正義の眼」へと変わっていく。

●まとめ
 この映画は、部屋を真っ暗にしてドキドキしながら観るのが正解だろう。闇の中で静かに獲物を追い詰めるマッコールの姿は、まるで夜の捕食者。息を潜め、戦闘が始まる瞬間の緊張感を楽しみたい。
 また、吹替版の声優を務める大塚明夫の声がとにかく心地良い。渋く落ち着いたトーンが、マッコールの冷静かつ圧倒的な強さと見事にマッチしている。 
 ぜひ、暗闇の中でマッコールの「眼」を、大塚明夫の「声」を鑑賞してほしい。
RyoWatanabe

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