Torichock

オール・ユー・ニード・イズ・キルのTorichockのレビュー・感想・評価

3.8
「Edge Of Tomorrow/ALL YOU NEED IS KILL」

日本原作の漫画を、トム・クルーズ主役のハリウッドで実写化の本作。
前々作の傑作"アウトロー"またの名を、なんかダサいけどナイスガイ、ジャック・リーチャーの脚本家クリストファー・マッカリーと組んだ作品だけに、これは楽しみの作品でした。

しかし、前作も"オブリビオン"というSF映画だったのと、その"オブリビオン"がどうも洗練され過ぎてる感が否めなかったのと、なんかモーガン・フリーマンが偉そうにしゃべっていたし、周囲の評判もそこまで良くなかったせいで、トム・クルーズのSF映画に慎重になり過ぎていたあげく、ついにいよいよ劇場公開を逃してしまったので、自宅で鑑賞しました。

そして、この上ないくらいの後悔を抱き鑑賞を終えました。
あああ、もし観に行っていたら、本作を劇場で観て死ぬほど大爆笑できたのに!!!あのシーンで、劇場で一つになって爆笑できたのに!!

もし、この映画を劇場でみれていたら、間違いなくベストコメディ賞を与えたくなるくらい、トム・クルーズが良かった。どこのシーンかって?そんなのもちろん、
車に轢かれるところに決まってるだろ!
息できなくなるくらい笑いますよ、あんなの。

そもそも、好きな映画の死に方ベスト3(1位はもちろん、首チョンパな)に入るくらい、車に轢かれるのは好きなんです。
トム・クルーズのような超ど級の主役ヒーローはなかなか映画では死なない。だけど、この映画に関して言えば、"覚えては死んで、蘇る"を繰り返す、独自のゲーム性を持っているんです。つまりは、あのトム・クルーズが死ぬ姿を何度も観れるってわけです。
そして、ジャック・リーチャーから引き継いでいる彼独特の、どこかマヌケさを感じさせる俳優としての持ち味に、今回はヘタレキャラクターの背景も相まって、トム・クルーズここに極まり!って感じの、素晴らしいキャラクターが出来上がったように感じました。
もちろん、コメディリリーフだけではなく、少しずつ戦いをマスターしていき、全てを救うヒーローに変わっていく姿が、清々しく勇ましく爽やかに見えるのもトムの特徴を上手く活かしてると思うし、素直にカッコよかったです。
つまり、この設定の映画にトム・クルーズと脚本のクリストファー・マッカリーを起用した時点で、この映画の勝ちが見えていたんでしょう。

エミリー・ブラントが終始ツンケンしていて萌えられねぇよ、って人も安心してください。
この映画で萌えるところはもちろん、ウィリアム・ケイジ少佐のキョドリ顔だから!
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