菩薩

墨東綺譚の菩薩のレビュー・感想・評価

墨東綺譚(1992年製作の映画)
3.5
俺はこれを小四くらいの時にテレビでドキドキしながら観ている、おおよそ四半世紀ぶりの再会。以前にも何処かで書いたが少年期の我が性的覚醒に大いに影響を与えた映画が3本あり、それが『吉原炎上』と『エマニエル夫人』と『濹東綺譚』である。『吉原炎上』はエロスの恐ろしさを、『エマニニエル夫人』はエロスの美しさを、そして『濹東綺譚』はエロスの厭らしさそのものを教えてくれた、って今唐突に思いついた。改めて観るとエロ爺きっしょいのぉ〜とは思うがどうも嫌いにはなれず、なんならこう言う孤老に私はなりたいとすら思ってしまうのは、幼少期の刷り込み故か。遊郭と戦争との絡み、敵国よりも我が国の悪政を詰る荷風、良くも悪くもこの野蛮さも「文化」に内包される(今日覚えた言葉)。
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