新藤兼人監督
津川雅彦主演
ATG30周年記念作品にて、事実上最後の作品。
大正から昭和にかけて、永井荷風の生活を綴った作品。
永井は、その文学の作風から結婚に縛られる日常に疑問を持ち、二度の結婚はするが、何れも芸者だったり。
その関係で、実家とも折り合いが悪く、一人で別の土地で暮らす。
歳は重ねるが、愛人を囲ったり娼婦と付き合ったりして。ある娼婦とイイ仲になり、熱を上げるけど、その娼婦に逃げられる。
ある時、似た女を追いかけて場末の女郎街に入り込み、そこで「お雪」と言う天真爛漫な女郎に出会う。
永井とお雪は、最初は客と店の間柄だったが、そこに恋愛感情が芽ばえ、お雪は永井に一緒になって欲しいと。
永井も了承するが、戸惑いもあり。
やがて、東京に大空襲が・・。
津川雅彦の女性に対する演技が、この頃確立したと思われ、こう言う作品には欠かせない存在になったと思います。
ヒロイン役の墨田ユキは、元々今で言うAV女優出身で、主演作はこの作品位ですけど、可愛い女郎の役は適役だったと思います。