日下勉

ラブホテルの日下勉のレビュー・感想・評価

ラブホテル(1985年製作の映画)
3.7
男女のすれ違いを情感豊かにウェットに描く石井隆の脚本は、今から見ると、そんなに女にとって不幸をもたらすものなのかという疑念が残る。不幸という記号化された装置としてしか見えず飲み込みにくいものを感じる。
それでも、長回しとロングで捉えた画面のいくつかは、さすが相米慎二といえる素晴らしさ。中でもラストの速水典子と志水季里子が交錯する石段と、その直後の冗談のような花吹雪と子供達には驚く。

ただ、脚本の石井隆の村木と名美の物語は、「天使のはらわた 赤い教室」「ヌードの夜」の方が わたしは好きだなぁ。
日下勉

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