Pnori

プリズナーズのPnoriのレビュー・感想・評価

プリズナーズ(2013年製作の映画)
4.2
ヤバい。

久しぶりに心の底から緊迫感&焦燥感に追い立てられる作品を観た。

被害者家族の苦悩を真っ向から描き、重くて胸が痛い。

被害者両親の先入観や思い込みは捜査の障害にしかならないが、観ている方は人ごとじゃないから被害者側に感情が傾くのは当たり前。
犯人を成敗してめでたしめでたしなんて納得できる訳がなく、司法と慟哭の狭間で苦悩し葛藤する家族にかける言葉が見つからないくらいの同情心が湧き上がる。

ただ、ヒュー・ジャックマン扮する父親の行動力は些か前のめり気味で、実際はもうひと家族の方がリアル。感情移入しやすいように対比させているのは上手いと思った。

身近に起こりうる子供の誘拐事件を客観的に観るのはかなりしんどかったが、都会育ちの捜査官の奮闘にかなり助けられた。

少女たちを助けてあげたい!と、一緒になって犯人を推理し行方を探す。残された時間は少ない。真相に近付いているのかそうでは無いのか。焦る気持ちと全く読めない展開が面白い。
俳優陣の熱演にも引き込まれた。

ラストは……おぉ、そう来るか。

あまり多くを語る必要は無い。
骨太で上質なサスペンス。
2時間半があっという間。
ぜひ観てほしい作品。

ギリシャ神話?
そんなの知らんでも十分楽しめる。
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