先ず、映画のレビューの前に。
映画俳優のロイヤルファミリー、スカルスガルド家の素晴らしさについて。
父は名優ステラン・スカルスガルド。
長男アレクサンダー・スカルスガルド。
次男グスタフ・スカルスガルド。
四男ビル・スカルスガルド。
五男ヴァルター・スカルスガルド。
おいおい。
ステランパパは、医師の前妻との間に6人の子供に恵まれ、その内4人が俳優！！イケメン揃い！！因みに再婚してからも2009年と2012年に息子が生まれていて、まだ映画俳優が世に出る可能性がある！？凄い家族だなぁ。奇跡だな。
次男と五男はまだちゃんと拝見した事がないので、いつかコンプリートしたい。
「IT/イット」シリーズにおける、ペニーワイズの怪演で一世を風靡した四男ビル・スカルスガルド主演のスウェーデン映画。
SFが大好きな、アスペルガー症候群のシモン（ビル・スカルスガルド）。大好きな兄サムと恋人のフリーダとひとつ屋根の下で暮らしていたが、融通のきかない自分の所為で、フリーダが出て行ってしまう。責任を感じたシモンは兄にとって"完璧な恋人"を探す為、街に繰り出す。
宇宙のイラストで幕を開けるアバンタイトル。
このセンス、好きだ！！
宇宙船に見立てたドラム缶に籠もってしまうシモン。そこから出そうと宇宙への交信として彼に語り掛ける兄サム。
（プシュー）地球からシモンへ。
（プシュー）こちらシモンだ。
（プシュー）着陸地点に到着。ハッチを開けろ。
プシューの呼吸音、好きだ！！
何て優しい世界。どれ程兄が弟を愛しているかがわかる。
他者とのコミュニケーションを拒み、身体の接触を嫌い、何事も時間通りに進めないと気が済まないシモン。
そんな彼が兄にとっての完璧な恋人を探そうと、街中の女性に兄との相性を図る為の聞き取り調査を行う過程が面白い。
何もかも合う人が完璧な恋人じゃない。
自分そっくりの恋人なんてゾッとする。
恋愛の難しさ。
アスペルガー症候群であるシモンが理解するには天文学的に難しいだろう。
恋人候補のイェニファーとサムの為にシモンが用意したロマンティックな一夜がとても素敵。
全てが優しくて、愛に満ちている。
ポップでシュールな世界観。
ほっこりとした温もりに包まれる86分。
スカルスガルド兄弟の中で、ビル・スカルスガルドの見分け方は、鼻。鼻が上向きのブタっ鼻。への字眉毛で困惑しながら、完璧な恋人探しに奔走するシモンの姿は、何かを変えるには先ず自分が変わらなきゃいけない事を僕らに教えてくれる。
