Keizysoze

おやすみなさいを言いたくてのKeizysozeのレビュー・感想・評価

4.0
【おやすみなさいを言いたくて】:★★★★☆4/5点
12月27日鑑賞。
センスの無い邦題とは裏腹に非常にシリアスな戦場カメラウーマンの話。
タイトルでラブロマンスを期待して観るととんでもない痛い目にあう。
舞台はアフガニスタン、カブール。
冒頭のシーン。ある場所で主人公がカメラに収めようとしていたのは、
イスラム女性が兵器となるまでの儀式。
淡々と進められて行く段取りに
これが現実でも行われているのか、とショックを受けた。
このシーンは最後の伏線にもなっている非常にインパクトのある構成。
彼女の信念のままに戦場に赴き、メディアでは報道されない現実をカメラに収めて行くが、その活動の裏には家族の犠牲があり、その葛藤と苦悩が本作品のメインテーマ。
生まれた国、土地、文化で受け入れなければならない運命。
背負わなければならない宿命。
それを世界に知らしめるために奮闘する戦場カメラマン達。
その写真に意味はあるのか。
全てを犠牲にして周りに迷惑をかけて現地に赴く価値があるのか。
世界は不条理だ。
それを受け入れるか
必死に人生を賭して抵抗するか。
深く、重いが
観る価値のある映画だと思う。
もっと色んな人に観て欲しい。
http://oyasumi-movie.jp/index.html
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