せれん

やさしい本泥棒のせれんのレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
3.8
想像していた以上に良いできで驚いた。

ヒトラー政権下のドイツで、弟を失いながら養子として新しい家族のもとにやってくる主人公。

優しいパパと、それとは対象的な怖いママ。
そして彼女についてくるザ・ゲルマン民族とでも言うべき彼。

文字の読み書きができない彼女が、本をパパと一緒に読みながら覚えていくシーンよかった。

完全にハイルヒトラーでジークハイルの雰囲気は味わい深い。

ユダヤ人の迫害や、本なんて燃や!という時代背景もリアルでした。

個人的にはママが学校に来て怒りながら主人公を呼んだシーン。
不器用なだけで実はすごくいいママだってわかったし、あのママの笑顔がすごく印象深い。
本当に嬉しそうなあの笑顔はギャップと相まって忘れられないくらいよかった。


ただ、ドイツなのに皆英語で喋ってるのは入り込めない要素の一つだった。
演説して、ジークハイルして、国家歌ったシーンはドイツ語だったので良かったんだけどね!

戦時中のドイツで英語の読み書きの勉強するのは違和感ありすぎです。

英語だけど、ドイツ語って設定?
ドイツ語にできたはずなのに残念。


「本読みたくなる」そんな作品でした。

2019年311作目
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