三樹夫

インサイド・ヘッドの三樹夫のレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
3.8
5つの感情の擬人化と脳内の具現化の映画なのは間違いないが、最終的に家族という所に着地する。木の枝に3人一緒に座るシーンは涙腺がガバガバになる。断崖絶壁で向こうまでどうやって渡ればいいかの解決策が完全に『男塾』の万人橋だった。中津川大観著・時源出版刊『戦場にかける橋』を読んだのかな。

ミネソタからシスコへ引っ越してきたライリー家。新しい環境でライリーの精神は急激に変化し不安に襲われる中、ヨロコビという陽キャとカナシミという陰キャが脳内を彷徨う。
ライリーの脳内だけでなくパパとママの脳内も出てくるのが笑いになっているのとスパイスにもなっている。一本調子になりそうなのをパパとママの大人脳内を挿入してチェンジオブペースとなっている。

歯抜けるのと裸の夢は何処の国も共通なのね。見てる間はヤベーとなり、夢だと分かって安心するやつ。深層心理の中にある恐ろしいものはピエロなのは笑った。そらそうよね、どう考えても恐ろしい面構えしてるもん。
ポジティブ感情1のネガティブ感情4という一見バランス激悪の脳内だが、ヨロコビが半端じゃねぇ陽キャだったので何気に丁度いいのかも。ヨロコビは見た目振る舞い全てが陽キャのそれだった。カナシミなんて無い方が良いのかと思いきやそれも大切な感情なんやということだが、ヨロコビがあまりにも陽キャ過ぎるので、ヨロコビに支配されたライリーはもはや狂人になってしまうと思われる。ヨロコビは下手したらジャック・ニコルソンがやってたジョーカーみたいなもん。
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