幸

インサイド・ヘッドの幸のネタバレレビュー・内容・結末

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

感情が複雑だというのは知っていた。ときに自分でも分からないほど感情に左右されるときもあるし、喜怒哀楽の「喜哀」が一緒に来たりもする訳で。
大人になると感情を失っていくとよく言う(実際、この物語でも主人公の成長とともに「おふざけの島」が消滅していったりしていた)が、そんなことはない。
大人になる=複雑だけどより種類の多い感情が増えていくことなんだーーー。
と、観終えてしみじみ思う。

ポジティブな感情だけが大切なんじゃない、ネガティブな感情があってこその喜びなんだーーーと言うメッセージ性が、教育的で嫌だという感想もあるかもしれない。
でもそれだけじゃない。
感情を失ってしまうと世界が途端に無機質に見えてしまう怖さや、全ての思い出を取っておける訳ではないこと(思い出の取捨選択で頭を整理すること)も描かれている。
私の頭の中でも、知らない内に思い出の取捨選択が行われているのだろう。本当は全部覚えておきたいけれど、それじゃあ頭がパンクしてしまうし。

観てる間ずっと辛かった。どんどんライリーの感情の世界は崩れ去っていくし、ビンボン……・ °(° ´Д`°)° ・
消えたくないけど、もう自分はライリーには必要ないと悟ったときのあの表情が忘れられない。
でも、最後全てが報われる。観終わったあとは優しい気持ちになった。
幸