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思い出のマーニーのげのネタバレレビュー・内容・結末

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

悪くなかったな…という感じ。すごく刺さったわけではない。金曜の夜にぼんやり見るのにはかなりちょうどよかった。なにせ後味が良い。

ジブリあるあるかもしれないが、主人公・杏奈は別にいい人間ではないし特別でもない。そんな彼女が自分を守るために?生み出したいわゆるイマジナリーフレンドがマーニーだったことは、マーニーの愛情が生みだした必然だったのか。幻想的な話だけれど最後にはきちんと仕組みが解明される、現実とどうしようもなく地続きである点が好みだった。
マーニーから杏奈への愛情は、実像としては杏奈がマーニーに当初望んでいた友情ではなかった。けれどそれは杏奈がずっと求めていた肉親からの普遍で唯一のものだったこと、そしてそれを通して友人を得たこと、育ての親と分かり合え、元気になって「普通」の生活を得られたこと。一つの奇跡のような必然を通じて、普遍な人間同士のあたたかな交わりが見られた。優しい作品だったな。
それから、少しだけ異世界のような、色鮮やかな北海道の田舎(釧路湿原?)の雰囲気は結構好きだった。憧れる。チームナックスの皆さんの出演も嬉しかった。
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