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ソロモンの偽証 前篇・事件のikoanのレビュー・感想・評価

3.7
宮部みゆき原作。未読です。
なかなか凄い映画です。
主人公を演じる藤野涼子は新人、出演者のほとんどは子供達。でもなかなか観せてくれます!
1990年の暮、舞台の中学校で生徒の死体が発見される。その生徒はイジメを受けていて、イジメ側が誰であるか皆んなが知っている。警察は状況から自殺と判断、学校も事を大きくする事なく事態を収める。
ところが、年が明け、校長と主人公に事件は自殺ではなく、殺人であるという犯人を名指しした告発状が送られる。差出人は不明。
こうして、学校、教師、担任、生徒達、担当の刑事、保護者、マスコミ、主人公らにより、それぞれの立場での様々なドラマが展開、第二の犠牲者も発生。
ついに主人公らは大人に頼らず生徒のみで、モヤモヤした事件の真相をハッキリさせるべく生徒のみで裁判をする事にする。前編はここまで。
いやー、なかなか面白かった。NHKの中学生日記のようでありながら、イジメ、暴力、マスコミ、学校のしがらみなど、NHKでは扱われない内容を網羅。
登場人物のキャラも類型的でありながらも、自然な感じで、アニメの学園物とは一線を画しています。
子供達が裁判をすると言う、荒唐無稽で、子供っぽい発想をあくまでシリアスに、破綻なく描き、最後まで飽きさせない所はなかなか!
後編を大いに期待します!
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