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ペレ 伝説の誕生のmasa22のレビュー・感想・評価

ペレ 伝説の誕生(2014年製作の映画)
4.6
@ユジク阿佐ヶ谷

新しく阿佐ヶ谷にミニシアターが出来ていて、そこで初鑑賞。

前から観たかったが、タイミング良く出逢えた。そして、正解。

プレーシーンのキレは、まるでドキュメンタリー映画を観るよう。

成長期に合わせて、二人のペレが登場(本物を合わせたら3人^_^)するも、いずれも愛嬌のある笑顔と、サッカー技術に、ブラジルの奥深さを感じた次第。

母親役も良い。父親役も秀逸。
やはり、映画はキャスティングがハマると、鑑賞後の納得感が全く違う。

音楽も、映像も、スタイリッシュさが際立ち、サッカーというインターナショナルなスポーツに、ブラジル特有の“ジンガ”の誇り。ブラジル人の生活の根底にある、ジンガは、当作品において重要な意味を持っている。

それにしても、と思い、公式サイトで、プロダクションノートを見ていると、その謎が解けた。以下、抜粋する。

「製作陣には新たにペルー人のプロデューサー、イヴァン・オーリックが加わった。彼はペルー出身で、呼吸をするかのようにサッカーと共に育ち、彼の身の回りにも当然のようにペレの逸話が溢れていた。オーリックにとって、自身が大好きな映画やテレビ番組を手掛けていたイマジン・エンターテインメントとペレの映画を作る一員になる機会を得たことは夢のような出来事だった。オーリックの会社セーヌ・ピクチャーズが製作に加わった数週間後に提出された最終稿は、満場一致で製作陣に受け入れられた。
ペレ、グレイザー、そしてオーリックは海外セールスを担当する一部の関係者などを招き、カンヌで本作の企画を発表、熱狂と共に迎えられた。映画の製作は一気に次なるステージへ進み、ペレの実話を描くに値する素晴らしい経歴の制作チームが集められた。『ブラック・スワン』(10)でアカデミー賞®にノミネートしたマシュー・リバティークを撮影監督に、美術監督は『スノーホワイト』(12)のドミニク・ワトキンス。キャスティングは『アメリカン・ハッスル』(13)のメアリー・バーニュー。『アバター』(09)のプロデューサーを務めたコリン・ウィルソン、ハリウッドで最も刺激的な編集を行うルイス・カルバリャールとグレン・スキャントベリー、更に『スラムドック$ミリオネア』(08)でアカデミー賞®を受賞したA・Rラフマーンを作曲家として迎え、映画へと魂が吹き込まれた。」

もはや、ペレという、世紀の偉人に対するリスペクトという言葉以外、こうした作品づくりに伴う波動は説明がつかないだろう。

逸話を想像し、次代に遺す事こそ、時代に求められている、レジェンドたちへの鎮魂歌なんである。
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