法廷物と一応位置づけられるでしょうが、内容は間違いなく家族、もっと言えば父と子の繋がりを感じさせる作品ですかね。
父と子とは言っても爺さんとおじさんですから温かいほのぼの展開ではなく、ドロドロとした展開です。ただ、大前提としてそれは物語展開の運びの話であり、最後に訪れるジーンと来る温かさは二人とも一人前の大人になった関係性だからこその味のある温かみです。
二人の間には決定的な溝があって、息子は父親が殺人を犯したのかどうか、という裁判で弁護につくわけですが。親子だからこそ憎かろうが嫌いだろうが、やはりほっておくことはできず、かと言って長い年月によって着実に開いた溝はそう簡単に埋められもせず。心が通ったかと思いきや次のシーンでは喧嘩になってしまったり。実際思ったのは二人とも男ってのもあるんでしょうな。そして二人とも法廷に関わる職業を専門としていて、共通項がある分ぶつかる気持ちもわかる。
だからそんな二人がどんな風に心を通わせるのか、という法廷を舞台にしたハートウォーミングなヒューマンドラマだと思って見ると、「思ってた以上に良かった！」って感想になるんじゃないでしょうか。
その点、自分はサスペンス的な作品として先入観持ってたから感動の部分で感情移入がやや浅く、損した気分です。。
