MasaichiYaguchi

コードネーム U.N.C.L.E.のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)
3.9
「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督が挑んだ新たなバディ物は。1960年代、一世を風靡したテレビドラマシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」。
監督は「シャーロック・ホームズ」でホームズやワトソン夫々にユニークなキャラ付けをしたが、本作でもCIAとKGBという敵対する諜報組織に所属するコンビというだけでなく、女好きな伊達男ながら軽やかに任務をこなすナポレオン・ソロ、堅物で愚直に任務を全うするが、両親のことがトラウマで“地雷”になっているイリヤ・クリヤキンという“色付け”をし、夫々のファッションでその違いを際立たせている。
性格も身なりも違う敵対するこの二人は、核兵器によって世界を破滅させようとするナチス残党が中心の国際犯罪組織の計画を阻止する為、立場を越えて手を組んでいく。
本作の鍵を握る人物としてドイツ人科学者の娘ギャビーが登場する。
このギャビーをルイ・ヴィトンの広告を務めるアリシア・ヴィキャンデルが演じているが、ヘンリー・カビルのナポレオン・ソロ、アーミー・ハマーのイリヤ・クリヤキンという美男美女トリオが物語を華やかに牽引していく。
カーチェイスやボートチェイス、肉弾戦や銃撃戦というてんこ盛りのアクションでワクワクするが、本作の魅力はそればかりだけではなく、舞台となった1960年代のファッション、時計や指輪をはじめとしたアクセサリー、建物や自動車等の乗り物、音楽や風俗等、当時を再現する様々なものがスクリーンに溢れていて懐かしさを覚える。
U.N.C.L.E.誕生を描くエピソード0のような本作だが、スパイ物流行の昨今、同じスタッフ、キャストでの続編の登場に期待したい。