金庸の武侠小説『射鵰英雄伝』を基にした、ウォン・カーウァイ監督の武侠群像劇(1994)の再編集版。
12世紀南宋末期の中国西部。失恋に浸る孤独な殺し屋が、砂漠の宿屋で殺し屋の元締め業を営む。
「仏典曰く、旗未だ動かず風また未だ吹かず。揺らぐは人の心なり。」
オリジナル版未鑑賞。
香港のオールスターキャストで綴るWKW流武侠映画🏜️。武侠映画と言えば、『グリーン・デスティニー』や『HERO』に代表されるアクロバットなワイヤーアクションのイメージが強かったので、WKWスタイルの本作は新鮮だった。
WKW監督の壮大なる野心作といったところか。正直ドラマパートは冗長に感じられたが、砂漠を主な舞台とする壮麗な映像の数々と、WKW監督らしいドリーミーな世界観には心を奪われた。圧巻だったのはスローモーションで演出された切れ味鋭い凄みのあるアクションシーン。これが見られただけでも十分もとが取れたと思えるほどの満足感が得られた。世界最高峰のチェリスト、ヨーヨー・マの音楽も美しかった。
「酔生夢死」
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