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フランシス・ハのILLminoruvskyのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
4.0
原題『Frances Ha』(2012)

監督 : ノア・バームバック
脚本 : ノア・バームバック、グレタ・ガーウィグ
撮影 : サム・レヴィ
編集 : ジェニファー・レイム
音楽監修 : ジョージ・ドレイコリアス
出演 : グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、他

ニューヨークを舞台にモダンダンサーを目指す主人公の女性フランシスと、彼女を取り巻く奇妙な友人関係を、端正なモノクロ映像でいきいきと描いた青春コメディ映画。

「女性」映画傑作。

低予算の小品映画ながら非常に面白く楽しく鑑賞出来ました。

まず、主演のグレタ・ガーウィグがサイコーで、等身大の魅力が凄い。不器用で大雑把なんだけど、チャーミング。この憎めなさをナチュラルに魅力たっぷりに演じている。
まず、冒頭の彼氏と気まずい空気からのソフィーからの電話の出方がサイコーで大爆笑しました。この一発でフランシスに心掴まれました。
ラストのタイトル回収のオチも一歩を踏み出したフランシスという女性を表現しながら、いかにも彼女らしいなぁというチャーミングな演出で「映画」的。

会話やストーリーテリング、編集のテンポが非常に軽快で心地良く、音楽の使い方が抜群なので86分があっという間でした。

主題歌のデヴィッド・ボウイ「モダン・ラブ」が流れる劇中のシーンはレオス・カラックス『汚れた血』オマージュだろうし、フランス映画っぽさやジム・ジャームッシュぽさも感じられて楽しかったです。

ふとした時に、フランシスにまた会いたいなぁと思って鑑賞したくなるだろう愛おしい作品でした。
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