サリンジャー博士

シャークネードのサリンジャー博士のレビュー・感想・評価

シャークネード(2013年製作の映画)
3.3
人類がクソ映画に求めるものが全て詰め込まれた作品。このクオリティのモノを世に送り出す決断をした製作陣を讃えたい。
開始1秒からエンドロールが始まるまでとにかくツッコミどころしかないが、中でも巨大ハリケーンが来ているという設定なのに野外で撮影されたシーンが軒並み曇りor小雨、最後はもはや開き直って快晴だったのには驚いた。そしてそれらの視覚的矛盾をカバーするためなのか、登場人物に「ハリケーンがきている」「内陸部に逃げないと危険」としつこいほど言わせることで視聴者を納得させようとしていた。視聴者舐めすぎだろ。映像の酷さだけでなく登場人物のキャラ設定もかなりはちゃめちゃで、理由はわからないが常にブチギレてる主人公、ロープで子供約20人大人2人を引き上げてなお余裕な腕力バケモンの親友、ヘリコプターの操縦のしかたにクセのあるサイコパス息子などとにかく個性的。
パニック映画としては3点だがクソ映画としては満点の内容なので、それを分かった上で鑑賞すれば間違えなく笑顔になれる楽しい作品。クソ映画入門としてもぜひおすすめです。
ちなみにわたしのお気に入りシーンはボンネットの上で微動だにしないアルミホイル玉と序盤で死んだキャラの俳優さんが終盤に全く別人として出てくるところです。