サリンジャー博士

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のサリンジャー博士のレビュー・感想・評価

3.8
前作の衝撃的なラストから話をまとめつつ過去のキャストもみんな登場させて…など作中でやらなければならないことが多すぎたせいか全体的になんだか緊張感のない仕上がりだったが、主要キャラたちが一堂に会したり「このシーンはあの時の…!」みたいな場面をふんだんに盛り込んでくれたたので結果的には満足でした。
パークがもうないのでこれまでのような生きるか死ぬかみたいなシリアス感は皆無だけど街中で大暴れする大型恐竜やラプトルとのチェイスシーンは見応えがあり、また長野県民大歓喜の馬鹿デカいイナゴも恐竜の存在感を食うレベルでキモくて良かった。欲を言えばデカいプテラノドンとモササウルスをもっと見たかった。
博士たちはみんなかっこよく歳を重ねていてジュラシックパークの頃の火花バチバチのやり取りをまた見れただけでも正直十分だったけど、さらにジュラシック伝統芸能である乗り物落下やみんなで仲良く車の影に隠れてゾロゾロ移動するシーン(人数が多すぎて隠れきれていないが)などシリーズのファンが見たいものをこれでもかと見せてくれるサービスの良さに感動した。新キャラの女性もあのメンツの中で埋もれることなく活躍してて好感が持てた。
悪役ポジションのキャラがダメダメすぎて役不足だったことがちょっと残念だった。これまでの悪役ならその場で撃ち殺すレベルの裏切りを受けても「もうっ!」て怒るだけでそのまま帰らせちゃうし、なによりリスクマネジメントが全然できてなくて見てて可哀想になるくらいやることなすこと全てが裏目に出てしまっていた。死に様だけは良かった。
ジュラシックパークが終わってしまうと思うと悲しいけど、ラストはきれいにまとまってこれまでシリーズを追ってきてよかったと感じられました。アクションシーンのたびに博士たちの脚腰が心配でけっこうヒヤヒヤしました。