暮色涼風

リトル・フォレスト 夏・秋の暮色涼風のレビュー・感想・評価

3.7
エンドクレジットの照明助手3人ともひらがな表記なの、仲が良いのかな?

田畑を耕し、メシどころか調味料まで自分で作り、カエルやヒグラシの鳴き声や川のせせらぎの音、木の葉の擦れる音が心地良い憧れの田舎暮らし。
完全自給自足かと思ったら、パスタや小麦粉などは買ったもので、ガス・電気・水道も使っている。現代の日本で完全な自給自足をするのはかなり難しい。
いち子はお金はどうしているのだろう。
育てた野菜を売っているわけではないようなので、いずれこの生活もお金の問題で続けるわけには行かなくなる。終わりのある生活だ。
この話を観ていると、"買う"という行為がある種の逃げや最終手段に感じてきてしまうのが面白い。自分たちは普段生きるために、あまりにもお金に頼り過ぎているのではないだろうか。
将来、庭にいちごを育てて、自家製いちご狩りくらいの自足はしてみたいと思った。

そして、"スーパーに売られている肉の塊を食う"のと、"命を食う"ということの意識の差がいつも忘れそうになるが大切なことである。松屋に行って、出されたごはんの上の肉片を見て、その肉の主の牛のことを考えるだろうか。その生命に感謝してこれからもいただきます、ご馳走様は言いたい。
暮色涼風

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