アツギ

アマデウスのアツギのレビュー・感想・評価

アマデウス(1984年製作の映画)
4.2
友達と話していてレンタルショップがどんどん無くなって行くから古い映画など観たいものがあるなら急いだ方がいいんじゃない?という声に押されて再鑑賞

20年近く前に観たので全然覚えていなくて初めて観たような感じでした。
モーツァルトは軽薄で快楽を求め享楽的
な性格 かたやサリエリは敬虔なカトリックで勤勉で理知的
モーツァルトの作る新しい音楽、刺激的なメロディ、胸を打つハーモニー。
サリエリの作る音楽は…彼の言葉を借りれば 凡庸な音楽
二人の性格と音楽の対比が分かりやすく モーツァルトの才能の凄さが際立ち サリエリがとてもとても小さく悲しいおじさんに見えた。
あらゆる分野で抜きんでた才能を持つ人間はひと握りで多くの人は凡庸だ。
私もその1人だからサリエリの虚しさや妬み そして自分には才能がないのだという悲しい現実を受け止める苦しさが理解出来る。彼は苦しいのだ。
モーツァルトの光り輝く才能を認めるだけの才能があるだけ。
残酷だ。

モーツァルトはモーツァルトで才能を持て余し苦しんでいる
作れども作れども彼の才能に世の中の評価が追いついていない様に思われ彼にはその対価が得られず時代ゆえの不自由さがある
金銭的にも余裕がなく心身共に焦りに似た刹那が付きまとっている。

皆、悩み苦しみもがいてる。

認められたい!承認欲求は
名誉や喝采をいつの時代も追い求めるのは人間の性なんだろうな。

トム·ハルスの演技も素晴らしいのですが私はサリエリを演じたF·マーリー·エイブラハムの演技が素晴らしく心に刺さりました。

見応えのある作品でした。
アツギ

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