ほ

アマデウスのほのネタバレレビュー・内容・結末

アマデウス(1984年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます


順風満帆なエリート作曲家のアントニオ・サリエリが、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトという自由奔放な天才に出会い、狂っていく話。

実際のサリエリはアマデウスの殺害計画を立てていない、あくまでフィクション。サリエリは無辜。
しかしこの映画の出来が「物語」として完成度が高いだけに、後生で好ましくない印象が根づいたとされる。

サリエリの物語なのに、題名が「アマデウス」。この映画そのものを指し、同時にものすごい皮肉。

「あなたを誤解していた。自分が恥ずかしい。嫌われていると思っていた。」
二人でレクイエムを描き、サリエリに投げたアマデウスの言葉だ。たしか、映画的にもこれがアマデウスの最期の言葉(違ってたらごめん)。やりきれない。

憧憬と嫉妬、愛と憎悪、天才と凡人。
サリエリの感情は、[あなたが生きているからこの世界は地獄ではない]=[あなたが生きているからこの世界は地獄]、という矛盾した図式が成り立つんじゃないかな、と思った。

あと、サリエリがやたら甘いものを食べる。前半はわりと明るいパートでやたら甘いものを食べる、後半はシリアスなのでそんな食べない。
作中でも登場した「ヴィーナスの乳首」は「マロングラッセたっぷりのガナッシュにラム酒を効かせ、なめらかなホワイトチョコレートでくるんだ(ネットから引用)」。とても美味しそう。サリエリが作ったように描写されてたけど、実際のサリエリもお菓子作り得意だったのかな。
ほ