宮沢りえ主演のサスペンス。
原作未読、テレビドラマ版も見てないのですが、これは私には良かったです。
面白かった。
平凡な主婦であり、銀行の契約社員である主人公が、大学生との不倫をきっかけに、預金の横領を始め、関係も横領の手口も額も次第にエスカレートし…。
お金を介在しての恋愛。ホストに貢ぐ女とか良くある話だし、女性職員の横領事件は実際に有ったような気もします。この話はそんな女の話です。
大きな抑揚はなく淡々と、時には音楽さえ無しに場面が進んで行きます。そんな静かな演出に宮沢りえは、見事に答えている様に思いました。例えば黒い家の大竹しのぶも凄かったけど、あの演技の対局にある様な演技とでも言ったらいいのかな。
偽物だと知りつつ、行き着くとこまで行き、最後の疾走も軽やかに、でも確信に満ちた走りをみせてくれる宮沢りえが本当に良かった！泣かせてくれます。
ずっと与え続けてきた梨花(宮沢りえ)が、最後に与えられたリンゴはどんな味がしたのでしょうか？ちょっとくさい演出だったけど…。
