東京のアパートで早稲田大学を目指す浪人生の焦燥と鬱屈が、
受験前日に爆発する。
石井監督アマチュア時代の8ミリ作品で、
受験や勉強など、
アマチュア時代からどうにもならない社会に対する怨念のようなものが、
あったんだなあと感じることのできる記録的価値のある作品。
8ミリの粗い画面と、
逆光を多用した構図が、
主人公の不安感や苛立ちを煽る。
同じくアマチュア時代に撮り、
その後商業映画としてセリフリメイクした、
オリジナル版『高校大パニック』と、
どちらが先に制作されたのか。
どうやらこちらの方が後のような気がします。
エンディングに才気を感じますね。
どちらの作品もとても後味の悪い作品ですが、
不思議と余韻が残ります。