ひろ

フライト・ゲームのひろのレビュー・感想・評価

フライト・ゲーム(2014年製作の映画)
4.6
結論から申し上げると、本作は傑作だ。
リーアム・ニーソンが乗客を守ろうとする動機は何も無い。動機が無いから映画が止まらない。
「保安官だから」という以外の理由が無い。だからこそブレない。
あと、小道具のぬいぐるみとリボン、銃の使い方がとてつもなく上手い。特に銃はドラマを動かしている。

冒頭からどんよりとした天候と、空港の外を歩くリーアム・ニーソンしかピントが全く合っていない手持ちカメラの画面が不穏さを見せつけている。
その後、機内でCAにジントニックを頼んだのに水が運ばれて来て、トイレに行って慣れた手つきで細工をして喫煙し、銃を取り出して、ふと見える保安官バッジ。
これだけで、リーアム・ニーソンの経歴や過去の不穏さが説明されるのが巧すぎる。

ミシェル・ドッカリー達は、リーアム・ニーソンの素性を知っているはずなのに、何も知らないように振る舞っている時点でオカシイ。
ミシェル・ドッカリーが吉田羊に激似である事よりもオカシイ。
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