爆裂BOX

ライト/オフの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ライト/オフ(2016年製作の映画)
3.7
ネットで発表し話題となった短編をジェームズ・ワンが製作を務め、製作したデヴィッド・F・サンドバーグ自身が監督を務めて長編映画化したホラー映画です。
暗闇の中にだけ存在して光をつけると消えるという悪霊という設定が素晴らしいですね。特に冒頭の倉庫から帰ろうとしたおばさんが電気を消すと人影が見え、つけると消え、また電気を消すと現れて一気に近付いてくるシーンは怖すぎでした。ここで襲われる主人公の義理の父親役でよく海外ドラマとかで悪役やってるビリー・バーグが出てたのは個人的には嬉しかった。
家を出て一人暮らしをしていた主人公レベッカは、実家で暮らす幼い弟マーティンから「電気を消すと現れる何か」についての話を聞かされ、弟を守るため実家に戻るもレベッカ自身もその何かに襲われ、その正体を探るうちにレベッカ一家に隠された秘密が明らかになるという内容です。
レベッカを演じたテリーさ・パーマーが美人でしたね。家を出て戻るつもりはなかったけど、幼い弟を守るために再び実家に戻り悪霊に立ち向かう姿が良かったです。弟マーティンを演じたリメイク版「チャイルド・プレイ」や「アオラレ」等ホラー、スリラーによく出てるガブリエル・ベイトマンも可愛らしかったです。「僕は役立たずだ…」と落ち込む姿いじらしいですし、姉の危機に懐中電灯持って駆け付けたりと逞しい所も見せてくれます主人公の彼氏ブレットは第一印象チャラそうですぐ死にそうなキャラだと思ったけど、一番まともな事いうし、後半逃げ出したと思ったら警官連れてくるという有能ぶり見せてくれますし(警官は役に立たなかったけど)マリア・ベロ演じる母親はダイアナに洗脳されていいなり状態で、助けようとしてる主人公に「見捨てていったくせに」となじったりとかなり毒親と感じましたけど、それでも子供に手を出すなと言ったり子供を守ろうとはしてましたね。
悪霊ダイアナの正体に迫っていくストーリーも面白かったですね。ただ、僕は短編未見ですが、短編では一切正体不明だったのに説明つけちゃったのが不評なのもわかる気はします。ここは短編を長編化するにあたっての(メジャー映画での)弊害と言えるかな。しかし光浴びて消滅したというのは元々人間じゃなかったのか…
懐中電灯やブラックライトを装備して悪霊に立ち向かう展開は「ゴースト・フロム・ダークネス」や「ゴースト・ホームアローン」彷彿させて楽しいですね。ただ、実体となってハッキリ姿見せてこっちの物理攻撃効いちゃうと一気にモンスターになって怖さは無くなってきちゃいましたね。攻撃が通じちゃうとなぁ…
ラストのオチは予想できたけど「まあ、それしかないよなぁ…」という悲しい物でしたね。母親として子供達を守り抜いたけど。未公開週にある別エンディングは蛇足感はあるけど、こっちは主人公達で完全決着という感じで良かったな。
ちょっとジャンプスケア多い気はしましたが、ホラー映画としては普通に楽しめる作品でした。