安堵霊タラコフスキー

薄氷の殺人の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

薄氷の殺人(2014年製作の映画)
3.7
カンヌで新作の上映が決定したディアオ・イーナンの代表作である金熊賞受賞作。

画面から伝わる寒々とした空気と時にはオリヴェイラ的にまたある時にはブレッソン的に淡々と物事を映す描写が印象に残る作品で、内容というか品の足りない登場人物にはまるで感情移入できなかったけれど悪い映画を見た気分には全然ならなかった。

とはいえその感情移入の困難さ故に展開が結構どうでもいいと思える箇所もよくあり、良い場面は多いけど二回以上通して見るのは少し厳しかった。(どうしても気に入ったシーンを抜粋して見たい欲求に駆られる)