このレビューはネタバレを含みます
ひどい邦題
ホームビデオのようでもなく100%主人公目線なわけでもなく映画っぽい神視点のショットで撮る
淡々とした感じがいいんだけど残酷でもある(特に母親周り)
会話がメインで、ドキュメンタリーほど自然ではなくて作り物感はある
あとは途中で切って時間経過を示すようなことはしなくて12年がひと繋ぎになってる
繋ぎ目が分かりにくいけど最後のセリフの「時間は途切れない」をやりたかったんだと思った
空を見上げる主人公の少年から始まる
大学教授の母と不真面目な父、姉がいる
印象的に語られるのは不恰好な大人たち
母とは揉めてばかり、若干の過保護で車で送り出す時に喧嘩するシーンが何度か
3回も結婚している、2回目の父親が最悪で酒飲んでグラス投げてくる
主人公が家を出るときに苦しい人生だった、あとは葬式しかないとぶつけるのが最後の登場シーン
休日に父親に遊びに連れて行ってもらう、ボウリング、ラグビー、野球観戦、キャンプ、バンド
たまに会う関係だけど自分のことはあまり話さない
選挙戦に向けて看板を立てるのをやらせたりする
大人になる過程
主人公はラグビーをやらずバンドにも入らないタイプで写真の道に行く
ミッド90sみたいな若さからの危うさも出てくる
誕生会、高校卒業祝いの節目でも成長が分かるようになってる
家を出て1人で車を走らせて大学の新生活、新しい世界へと向かう終盤のシーンがすごく好きだった
父とか彼女たちとの会話の内容でどんどん大人になっていくのがわかる
「一瞬を逃すなってなぜみんな言うの?私はなぜだかそれを逆に考えちゃう、一瞬が私たちを逃さない」「時間は途切れない、一瞬というのは常に今ある時間のことだ」
この言葉でこの映画でカットされた一瞬たち、12年-2時間45分を補完してるような感じがした