貝

6才のボクが、大人になるまで。の貝のレビュー・感想・評価

3.5
2002年に6才の少年が2014年に18才になるまでの成長記録を断片的に切り取ってる。結構長い割に起伏がない。でもそれで良い、それが良かった。

ちょうど姉のサマンサ(ローレライ・リンクレイター)と同じかな?って年頃に同じ時代を生きてたおかげで、国は違えどリアルな体験ができたと思う。主人公は男の子だしうちは姉妹だけど。
基本的にメイソン(エラー・コルトレーン)や他の誰かの感情を表現する描写が一切なくて、彼の成長ドキュメンタリーを見てるような感覚。親の離婚や義父の暴力を悲劇的に描くことはしない。

当時のニュースやカルチャーが時々挟まれてどんな時代だったかを思い出しつつ、先生に対する冷め方とか怒られても泣いたりキレたりできない感じとか、人との距離感縮めるのが下手だったりとか、なんだアメリカのティーンも一緒じゃんって思ったりしながら楽しめた。個人的なところだと、実父(イーサン・ホーク)との関係性が素晴らしくて羨ましくてうちの実父に見せてやりたいと思ったり。
ラストの一言がこの映画を象徴するテーマであり、同時に人生なんだなってジーンときちゃう。
貝