くりふ

テッド 2のくりふのレビュー・感想・評価

テッド 2(2015年製作の映画)
2.5
【何だか「ただの口の悪いクマ」に落ちぶれそう】

あまり期待はなかったのですが、アマンダ出てるし、予告編のソウルをソウルフルにボケるギャグがツボだったので、行きました。

しかし私には前作より退屈でした。笑えたのは2、3か所くらい。物語も、物語というより一発ギャグの串団子みたいな構成で、アメリカ人でなきゃわからんだろ、というネタも多いようだしほぼ蚊帳の外状態。

私は前作で、テッドはジョンのイマジナリーフレンドが、実体化したまま中年まで居残った存在、と捉えました。だから二人の関係をもっと掘り込んでほしかったのですが、なあなあで終わってしまい落ち着かぬままです。それが本作にも引きずってしまった。

また、テッドが面白いのはその異常性や過剰性で、人権なんて要らん勝手に生きるぜ!と暴走してほしかったですね。結婚して子供も欲しくて市民権も取ろう、ってなんて保守的なヌイグルミなんだ!(笑)

マイノリティの権利問題と絡めているだろうことはわかりますが、テッドにそれを当てはめると逆につまらなくなると思いました。このまま普通のおじさんになってしまうのでしょうか?

このマジメぶりには『猿の惑星』新シリーズを連想しましたが、同じ猿ならテッドには『キング・コング』になってほしいなーと。まあ、好みの問題でしょうけどね。

法廷シーンはどう盛り上がるかと思ったけれど、やっぱりうねらないですね。象徴的なのは書きましたソウルネタ。ここから裁判長も巻き込んで流れが変わるかと思ったらただの一発ギャグで膝カックン。

アマンダは冴えなくて残念。彼女は内から押し出すものが弱くて、撮られ方によっては凡庸になってしまう、と改めて思いました。並んで歩く時にテッドに寄ると、彼女の美脚が大写しになるのはお得でしたが。…美肌ではなかったけどね。

あ!そうだ、アマンダが実はゴ○ムだったことを教わったのが、本作イチの収穫! 不覚にも、今まで気づきませんでした…。

コミコン場面はそれなりに盛り上がり、サム・ジョーンズも生き残っていてホッとはしましたが、雷兄弟とは決裂しそうで心配です(笑)。

<2015.8.31記>
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