Toineの感想文

悪徳の栄えのToineの感想文のレビュー・感想・評価

悪徳の栄え(1988年製作の映画)
5.0
【日本人にしか創れない瞬き禁止の倒錯空間】
球体関節人形が大好きでして、作中に吉田良一(現、吉田良)氏と天野可淡氏のお人形が使われているとの事でしたのでわくわくしながら鑑賞いたしました。

マルキ・ド・サドの同名小説に物凄いセンスのアレンジを効かせた傑作でした。
すんごかった!!!
さすが「帝都物語(1988)」の監督さんですわ!
びっくりしたー!
好みが過ぎる作品のため興奮が冷めずまだ上手く文章を組み立てられずにいます。
(後日追記するかも知れません)

照明の当て方、色彩、舞台美術、構図。
一瞬一秒全てが完璧。
組み合わせが絶妙で良い意味でアニメっぽく見える。
禍々しい2.5次元のアングラワールド。
こういうビジュアルって日本人にしか創れないって感じます。

しれっと出演されていた佐野史郎様にもテンション爆上がりからのハゲ散らかしました。
眼鏡越しのじとっとした視線がたまらんー。

ストーリーはあって無いようなものでして、前科持ちの演者のみで舞台劇を行うある劇団。
演じている劇と日常がリンクする入れ子構造feat.幻想小説という風味の面白いし意味が分からない物語でした。
意味不明だしビジュは良いしで何回でも繰り返し観れる作品だと思います。
コスパも良き。
激しくディスク購入したいです!