桔梗F

バルフィ!人生に唄えばの桔梗Fのレビュー・感想・評価

バルフィ!人生に唄えば(2012年製作の映画)
4.8
聴覚障害の純粋な青年と、彼との出会いを通じて人生を変化させるふたりの女性を描いた人間ドラマ。
耳が聞こえず、話せないバルフィは、身振り手振りで豊かな感情を伝える人気者。そんな彼に、ふたりの女性が想いを…

笑って泣きました( ;∀;)bこれは傑作!
宣伝ではヒューマンドラマとなってますが、基本ラブコメで中盤以降ミステリーや涙ものとなる多ジャンル総合映画。

尺は2時間半と相変わらず長いですが、踊りが事実上なしです。※挿入歌や演出上の舞踊はあり
インド
「きっとうまくいく」が引き合いに出されてますが、主人公とヒロインが身障者ということもあり、どちらかというと「神様がくれた娘」に近い。

また世界各国の名作映画にオマージュが捧げられているため、それを見つけるのも楽しみのひとつ(^o^)
本作の基本的な作りはチャップリンのサイレント映画なのでチャップリンファンは必見!
主人公が聾唖ということもあり、サイレント映画色が強くなってます。

個人的には長尺と舞台が移り変わっていく。切ない、ということでフランス映画の「ベティブルー」を連想しながら観ていました(^^;

ダブルヒロインがどちらも美しく、特にシェルフィ役のイリヤーナの美しさが尋常じゃありません( ; ゜Д゜)

音楽、脚本、演技とどれも素晴らしいのですが、好き嫌いが別れるとすれば…

・時系列が現代、1970年代、その6年前と3つよく移り変わるため、注意しながら観る必要もある点。
映画慣れしてる方には問題ありません(^^)

・主人公カップルが身障者(主人公が聾唖、ヒロインがアスペルガー)。
まあこちらも「モーツァルトとクジラ」を観てる方には問題ありません(笑)

・主人公が犯罪を犯す。
この点にケチをつけるということは「ペーパームーン」にケチをつけるようなもの(^^;

途中でインターバルもある親切設定(笑)
ジャンルはヒューマンドラマとなってますが、恋愛映画としても◎です!
恋愛映画分野はイタリア映画がお手本になってるでしょう!

ミステリー部分は伏線が多いので勘のいい方ならすぐ見抜きますが。

前半のチャップリン映画からインターバル後のシリアス展開とかなりのギャップがあるので展開一変映画好きな方にも堪らない作りとなっています(^o^)
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