シルヴィア・クリステル主演の『エマニエル夫人』の続編。前作は舞台がタイのバンコクだったが、1年後に公開された本作の舞台は香港である。前作のエマニエルは性に奔放ながらもまだ初々しさがあったが、本作ではもう奔放すぎてビッチ化が進んでいて、見境なくやりまくるだけになっている。
前作を監督したジュスト・ジャカンが今回は降板していて、フランシス・ジャコベッティという写真家が監督をしている影響が大きいかもしれない。写真家のわりには芸術性が前作より明らかになくなっていて、単なるエロビデオ化している。夫ジャン役がダニエル・サーキーからウンベルト・オルシーニに変わって外交官らしさがなくなったことも拍車をかけているように見える。いずれにしても、前作にも増して、見るに足らない映画になってしまったと言えるだろう。