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続エマニエル夫人のtakのレビュー・感想・評価

続エマニエル夫人(1975年製作の映画)
3.4
第1作を初めて観たのは高校時代。友達が貸してくれたビデオは、あの時代だから変な編集や修正が施されたバージョンだった。

舞台を香港、バリ島に移して性に奔放な夫婦のアバンチュールが描かれる第2作。第1作では性体験を通じて若妻が魅力を開花させるまでが描かれたが、今回はその経験を踏まえて、さらなる性の冒険が綴られる。今は無修正で観られる時代。昔を知るからこそ、そのありがたみがわかるよなww

しかしながらこの映画、ストーリーはほぼないと言っていい。2ヶ月ぶりに会った夫婦の愛の営み、二人が恋の遍歴を報告し合う。密売人?とおぼしき男性が登場するも大した事件も起きずに姿を消す。薬屋に行けば針治療で性感が高められたり、ダンスの練習を見学に行けば変なエロアニメーションが見られる幻灯機があったり、ポロの試合を観戦に行けばろくろっ首の刺青全裸男と二人きり。こんなに行く先々で行為につながる出来事が転がっているもんか!とも思うのだけど、修正もカットもなくなり、画質も向上した今だけに映像の美しさと官能描写にうっとりしてしまう。これは性のファンタジー映画なんだ!(強引な解釈)。

針治療シーンの表情やヒロインが想像するイメージは、強烈な印象を残してくれる。友人の娘を連れて訪れる泡マッサージの場面は、近寄ったカメラで肌が触れ合う触感が伝わってくるような臨場感と美しさ。公開当時ならこのシーンはボカシだらけだっただろうな。

複数の人が絡み合う映像が韻を踏む詩のように出てきて、単にエロな映画に終わらせない。アジア娘3人に襲われて快感を知ったと語る女性のエピソード、性の巣窟みたいな店で3人の男性と絡み合うエマニエル。そしてクライマックスは夫婦と若い娘が抱き合う。あー、この映画好きかも。今無修正で観られるからこそだけど、正直な気持ち何度も観たい。大好きなフランシス・レイの音楽も素晴らしい。
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