Ash国立ホラー大学院卒論執筆

オキュラス 怨霊鏡のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

オキュラス 怨霊鏡(2013年製作の映画)
3.7
【幻覚?現実?精神疾患?】

過去四世紀の間に45人以上に死をもたらしてるとされる鏡を被害者の姉弟が調査する話

オカルト調査系。『死霊館』『フォースカインド』『テリファイド』的な調査系は独特な怖さがあるな。特に今作はかなり綿密な計画(ビデオ仕掛けまくったり)だし、弟の反論がそこそこ説得力があって面白い。

現在の大人になった時点での調査と、子供時代の両親との暮らしを交互に見せ謎を解き明かしていく構成。ヒューマン系っぽい要素もあるし、ホラードラマの『ホーンティング・オブ・ヒルハウス』と似てる。

後半からは、「悪霊(幻覚?)に振り回される現在」と「過去のフラッシュバック(これも幻覚かも?)」、「本当の現在」が交互に来るのでちょっと混乱。まあ魅せ方としては上手いと思う。

ビデオだけ見れば、霊は映ってないしイカれた姉弟が暴れてるだけに見えるのが憎い。視聴者側も、本当に鏡が呪われているのか?単に人間側が何かしらのトラウマか統合失調症(主な症状は幻覚・幻聴・妄想)なのか?と最後まではっきりしないのがいいね。『マーターズ』(出てきた悪霊はPTSDによる幻覚だった)的な感覚でもある。

そこらの凡作とはちょっと違う、中々手応えのある作品でした