てぃらみす

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のてぃらみすのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

1年くらい前からロケ写真やキャスト情報を追っかけていた作品だったので、「やっと観れたー!!」という感慨深さをまず最初に感じました。笑

いやー思った以上に良かったです。よくまとめてあるなぁという作品でした。意外とあっさりめだなぁとも思ったのですが、私が思っていた内容とずれていたからなのかもしれません。もっと暗号解読に重きを置いたスパイ映画っぽくなるのかと。脚本家さんや監督は「伝記映画を作りたくなかった」というようなことをおっしゃっていましたが、結構伝記映画寄りに作られていた気がします。

良かったポイント
・アランとジョーンの関係性
実際はどうだったか分かりませんが、私はこの映画でのアランとジョーンの関係性がとても好きでした。

もちろんアランが同性愛者であることがあのような絆を生み出したのかもしれませんが、恋人とか友達とかを超えた「心の底から分かり合える関係」みたいで、この2人のシーンはどれもとても素敵でした。

プロポーズのシーンと、ジョーンが衰弱したアランのもとを訪れるシーンがすごく好きです。

・チューリングにまつわる「小ネタ」
小ネタ…と言ってしまっていいのか分かりませんが、物語上関係はないけれど、劇中に「リンゴ」「ガスマスク」「青酸カリ」が出てきて、事前にちょっとだけ予習をしていた私には「おぉ!」と思えてちょっと嬉しくなったり…

・音楽
印象に残るメロディーというわけではないものの、これほど映画の雰囲気にマッチした曲というのも珍しい気がします。ピアノがとても美しかったです。

・ベネさん…!
すみません、完全に贔屓目だとは思うのですが(笑)

ベネさんの演技、とても良かったです。嫌味ったらしくプライドが高い、鼻持ちならないヤツなのに、どこかさみしそうでほっとけなくなる感じ。性質はシャーロックに似ているはずなんですが、まるっきり別人に見えました。

終盤の「独りにしないで!!」という悲痛な叫びのシーン。本当はクリストファーがいなくなってしまった時に叫びたかったはずなのに…と思うと本当に悲しくて切なかったです。

「あなたが『普通じゃない』から、世界はこんなにも素晴らしい」
ジョーンがアランに届けたこの言葉、とても素敵だなと思いました。
てぃらみす

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