映画の中に出てくるマーガレット・キーンの存在は知らなかったが、特徴のある大きな瞳によってインパクト大な画が印象的。
そんなキーンの絵を認めたウォルターは夫婦として画を送り出していくが、ウォルターは自分が作者として妻の仕事をひた隠し世に出ていく。
次第に画が売れていき、ウォルターの要求はキーンの限界を超えていく。
いわゆるゴーストライター的なものを描く映画だが、1960年代という女性が世に出る前の時代のため、男が幅を利かせて表に出ていき女性は裏で潜んでいるというのが当たり前なのがポイント。
ティム・バートンは元々この作家が好きだそうで、瞳は大きくてもその周りに浮かぶ黒メイクは相対的に暗さを垣間見せる。
エイミー・アダムスは同情を生ませ、クリストフ・ヴァルツは嫌味とそれを通り越すほどに哀れという思いを抱かせる。
つまりは役者が上手いこと当てはめられているということだ。